山中茂樹 『「棄民」と「帰民」を分けた創造的復興−日本の災害復興を考える−』
「棄民」と「帰民」を分けた創造的復興−日本の災害復興を考える−
「棄民」という言葉がある。移民政策や戦争などで国家責任を追及する際に使われる常套句だが、この言葉を作家小田実(故人)は阪神・淡路大震災の折、著書『これは「人間の国」か』の中で使用した。「自然災害に国は責任がない」として、わが国の災害法体系は、被災者の再起を原則、自力再建・自助努力としている。それまで自明のこととして問題にされることもなかった法理に内在する、この国の歪みに鋭く打ち込まれた楔であった。一方、「帰民」という言葉を考えたい。。。。
≪震災学 vol.1 2012年7月20日発行 掲載≫
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